「YASHA-夜叉-」吉田秋生の最高傑作!双子のうち、夜叉はどっち?
♥ライターちゆゆんです♥
【「YASHA-夜叉-」特別であることは羨望の的になる。だけど当人の孤独は計り知れない】
<ケタ外れに天才的な能力に秀でていること>。
それって、自分のような凡人からしたら、すごくうらやましいこと。
だけど、そういう特殊な”いわゆる天才型”って、すごく孤独だと思う。
この「YASHA-夜叉-」という漫画の主人公・有末静(アリスエセイ)が、
まさにその<孤独の人>だと思います。
吉田秋生さんの数ある名作漫画の中でも、この漫画「YASHA」はダントツでおすすめです。
作者は女性なんだけど、女性作家とは思えない、
中性的なストーリーと絵柄が最大の魅力かもしれません。
沖縄の海でのびのびと育った美しい少年・静(セイ)が物語の主人公。
でも、まわりの「フツウの子」とはちょっと違うんです。
その秘密は、静(セイ)本人とお母さんくらいしか知らない。
異常な脳の糖代謝と、それに伴う人並み外れた身体能力、記憶力。
ほんとうは勉強だって飛び級できるくらいに優れた子なんだけど、
なぜか静(セイ)のお母さんは、「平凡な子供を装え」と教え込むんです。
それにしたがって、テストの点数をわざと低く取る主人公。
だけど、ある日静(セイ)の母親は何者かにさらわれ、
それまで平凡で平和だった主人公の人生は暗転する。
静(セイ)の脳の特殊さを、周りが放っておくわけがない。
なぜなら静(セイ)の体には、特殊なヒミツがあったから―。
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【「YASHA-夜叉-」比較される兄弟。それが双子であれば、互いの愛憎も人一倍】
双子の兄弟というのも、また特殊な人間模様を生み出すものです。
私は「双子」という存在に神秘性を感じてしまうのですが、
双子の人たちに聞くと、「そんなに楽しいものではない」と口々に言います。
兄弟姉妹でさえ、互いの境遇や能力を意識しあうのに、
さらに同じ顔、同じ声の一卵性双生児ともなれば、深い確執が生まれるのも分かる気がする。
だけど、同じ環境で育ったとしても、同じ性質に育つとは限らず、
違う環境で育っても、似た性質に育つこともある双子って、
私はやっぱり神秘を感じずにはいられない。
この「YASHA-夜叉ー」という漫画は、特殊な環境に育った天才的な双子の心理を、
夜叉(鬼)と菩薩に絡めて表現しています。
人智を超えた存在・静(セイ)と、その双子の弟・凛(リン)。
双子はときに「陰と陽」、「裏と表」などと例えられるけど、
この2人の双子の兄弟はどちらが夜叉で、どちらが菩薩なのか?
この漫画はSF要素も強いけど、
根幹にあるのは「双子の兄弟の確執と愛憎」である気がします。
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