ネタバレ注意!漫画「ニンジャスレイヤー」を読んでいない人にお勧め
お勧め漫画「ニンジャスレイヤー」ってどんな話?
ニンジャって何?
忍者じゃないの?
ネオサイタマって何?
なんでサイタマ?
あの変なアニメのやつでしょ?
原作読んだけど、第一話から「これまでのあらすじ」って!?
ニンジャスレイヤーは同名の、サイバーパンク・ニンジャ活劇小説を原作とする漫画であるが、確かに若干のとっつきづらさを持っている。
上記のような声はネットでもリアルでもよく聞いた。
わからない、というのはそのとおりだと思う。
でも大丈夫、長年原作につきあってきたファンたちでも、唐突に開示される新事実に未だに騒然となるのがニンジャスレイヤーである。
舞台は日本のようで日本でない、アメリカ人が創造した架空のハイテクディストピアである。
そこではニンジャソウルなるものが様々なきっかけで人間に憑依し、憑依された人間は超人的な身体能力と魔法めいた特殊能力をそなえた超人、ニンジャに、ある日突然生まれ変わる。
主人公、フジキドケンジは妻子をニンジャに殺され、すべてのニンジャを殺すニンジャ、ニンジャスレイヤーとして生まれ変わり、ネオサイタマやキョートの闇にうごめくニンジャ組織と戦っている。
押さえるべきポイントはこれだけである。
公開されるエピソードの順番は、時系列がバラバラであり、読者はエピソード間に何があったかわからないまま、過去と未来を行ったり来たりすることになる。
しかし、どのエピソードも完結した物語として十分楽しめるものであるし、漫画版脚本田端由秋は、読者が長い間謎や疑問に惑わされることのないように、細心な配慮をして全体を構成している。
原作から選び出されたエピソードは驚くほど多彩だが、基本的なフレーバーはすべて同一である。
お勧め漫画「ニンジャスレイヤー」を貫くもの
ニンジャスレイヤーの妻と子は、クリスマスの夜、「マルノウチスゴイタカイビル」で殺される。
このネーミングに、たいがいの読者は笑ってしまう。
巨大都市ネオサイタマの外にはバイオ竹林が広がっており、そこに住む凶暴なバイオパンダは「パンダー!」と吠える。
ニンジャスレイヤーの繰り出す技は、ケリ・キックであったり、ツヨイ・スリケンであったりする。
いろんな細部がいちいちシュールで笑いを誘うが、これらはいたってシリアスな物語の中に当然のように散りばめられている。
読者はただ、シュールさに頭をかかえつつ笑えばいいのである。
人々が暮らすのは、暗黒メガコーポと呼ばれる巨大な力をもった大企業と、無数のニンジャを擁する犯罪組織が猛威を振るう、突然の暴力と理不尽に溢れたディストピアである。
人間はニンジャの前では無力で、ニンジャスレイヤーもソウカイヤやザイバツといった巨大なニンジャ組織の前では蟻のようにちっぽけな存在でしかない。
しかし、そのちっぽけな存在の願いと必死の抵抗が、小さな人生を変え、やがて巨大な悪を砕く。
誰も彼もが救われるわけではないが、報いは巡り巡って必ず行き着くべきところに行き着く。
インガ・オホー(因果応報)、ショッギョ・ムッジョ(諸行無常)、すべてのエピソードが、この2つの原理を反映している。
だから、邪悪なニンジャは、サツバツとした闘争の果てに必ず打ち破られ、爆発四散する。
それによってすべてが解決するとは限らないが、ニンジャスレイヤーは必ず、悪いニンジャをやっつけてくれる。
原作にもアニメにもない漫画版の特徴として、大迫力のアクションシーンが挙げられる。
また、ある意味ものすごく異世界であるネオサイタマやキョートの景観も、余湖裕輝の見事な画力で、ありありと描かれる。
悪漢も、善人も、弱者も強大なニンジャも、ちゃんとそこで生きて呼吸していることが感じられる。
お勧め漫画「ニンジャスレイヤー」!魅力的なニンジャたち
最後に、オススメエピソードの紹介も兼ねて、主役級のニンジャたちについて語らせてほしい。
何巻で登場するかも付記しておいた。
全巻揃える必要など少しもない。
気になった単行本から、取り寄せるなりダウンロードするなりしてみてほしい。
フォレスト・サワタリ
元ヨロシサン製薬の研究員。
ヨロシサンで開発されていたバイオニンジャたちを率いて脱走、サバイバー道場の名のもとに、仲間たちが誰にも支配されずに自由に生きられる世界を守るために戦う。
憑依したニンジャソウルの影響で、ベトナム戦争の妄想に度々支配される。
モッチャム!、サイゴン! が口癖。
主にスリーダーティニンジャボンド(6、7巻)で活躍するが、自由を愛し、生活を楽しみ、何より仲間を大切にする。
ジェノサイド
マッドサイエンティスト、リー・アラキによって産み出されたゾンビーニンジャ。
自我と記憶を持ったままゾンビーとされた彼はリー・アラキのもとを脱走するが、その腐りゆく脳は過去の記憶を長いこと留めておけない。
自分がゾンビーであることを気にしており、腐敗の匂いを隠すために常に酒を飲み、身体と顔を包帯でぐるぐる巻にし、大きな帽子とカソックコートを身にまとっている。
人間社会にまぎれて静かに生活することを好むが、追っ手のニンジャと彼自身の凶暴性がそれを許さない。
一度キレると、両手のバズソー(ヨーヨーのように振り回せる、謎の原理で高速回転する丸ノコのような武器)で周囲の者を皆殺しにしてしまう。
女性に優しく、困っているのを見れば放っておけない性格で、関わった女性からも行為を寄せられるが、ゾンビーの性ゆえ、憶えていられない。
ゲイシャ・カラテ・シンカンセン・アンド・ヘル(9、10巻)ではほとんど主人公であった。
ヤモト・コキ
暗い事情を抱え、キョートから一人転校してきた女子高生であったが、ある夜、クラスメートであるアサリと二人、ヨタモノに暴行を受けるなかニンジャソウルに目覚める。
自分がニンジャであることを隠してこれまでの生活を続けようとするが、彼女を傘下に加えようと、ソウカイ・シンジケートのニンジャ、ソニックブームが迫る。
強力なサイコキネシスでオリガミ・ミサイルを造り出し、操ることができるが、カラテ(近接格闘戦)の弱さからソニックブームに追い詰められる。
ラストガールスタンディング(2、3巻)は彼女のエピソードであり、アサリとの友情が深く胸に残る名作である。
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タグ:サイバーパンク・ニンジャ活劇小説, ニンジャ, ニンジャスレイヤー, 田端由秋