擬人化の極み!マンガ「宝石の国」の幻想世界へようこそ
擬人化された宝石、その個性的で強烈なキャラクター
市川春子さん作の『宝石の国』は、講談社『月刊アフタヌーン』2012年12月号より現在も連載中の漫画です。
単行本のキラキラしたホログラムの表紙からも宝石を意識させる仕様になっています。
この漫画の魅力は、擬人化された宝石達の性質に応じた特徴、その個性的で強烈なキャラクター。
たった硬度3半の、弱っちいくせに生意気でお茶目で憎めない主人公フォスフォフィライト(通称フォス)は、その若さや脆さゆえに、他の宝石達にはバカにされていて、何の仕事も与えられていませんでした。
そのことに不満を持つフォスは、宝石たちを束ねる「金剛先生」に何か仕事をくれろと直談判し、やっと仕事にありつくわけですが…。
高い戦闘力を持ちながらも、自身から出る有毒な液体の為に仲間の宝石達と交わることを避ける「シンシャ」。
彼は、月人が来ないといわれる夜の間に月人警備の名目で、無意味ともいえる孤独な見回りをしている悲しい宝石です。
この2人の絶妙な感情の掛け合いも見所です。
ストーリーの序盤から始まる、どこからともなく空からやってきて、宝飾品にするために宝石たちを狩って去っていく「月人」の襲来の謎。
宝石たちが慕い、敬い、身を呈しても守る「金剛先生」の謎。
読んでいて、まるでこの世から取り残されたような、哀しいような、寂しいような、苦しいような感情がわいてくるのを感じます。
幻想的なストーリーに感嘆
でも無機質な宝石たちはユーモアがあり、人間的でもあり暖かい。
浮世を忘れさせる市川さんだけの独特の世界を垣間見ることが出来ます。
全くどうやったらこんな幻想的なストーリーを思いつくのか、感嘆せざるを得ません。
ストーリーだけではなく描写も素晴らしいです。
吹き出しの言葉は少なめで、一見淡々と、もしくはシンプルに見えますが、余白、空白と闇の見事な描き方が幻想的な静寂と余韻をあらわしてくれます。
是非一度この作品を読んでみてください。
きっと、読んだらその世界に引き込まれてしまう、そんな至高の漫画のひとつになるでしょう。
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